ネット販売の光と影

「アウトソース」という選択肢

通販サイトは効率的なようでいて、実はとても煩雑な作業が多いものです。取り扱う商品の点数が多ければ多いほど業務は増えます。受注数が多ければ多いほど業務は増えます。

販売規模というものは、「ビジネスの規模」でもあるのですが、いつ何が爆発するように売れるかがわからないのがインターネットビジネスでもあります。当初の想定のように売れるようなこともあれば、そうもいかないこともあります。規模を大きくすると見越して用意した体制が裏目に出て、コストを食いつぶす「負荷」になってしまうこともあるのです。ですが、だからといって「最小限の人員」で物事をこなそうとしていても、それはそれで「チャンス」を逃すようなことになってしまうことになります。体制さえあれば需要に応えられたのに、ということもあるのです。

「需要」は一定ではありません。いつも決まった量、決まった数のアイテムが売れるとは限りません。それがビジネスの難しいところで、「需要予測」というものからモノを作ったり仕入れたりするのですが、それが甘いとチャンスを逃したりコストとして事業に負荷をかけたりするようになってしまうのです。ビジネスとは「バランス」であり、「読み」も大切な世界なのです。インターネット販売も例外ではなく、在庫する場合は「それがどれくらいで売れてくれるのか」ということを見越して仕入れや生産を行う必要があります。

同時に、オーダーを受け入れる体制というものが必要です。沢山ものが売れるということはそれだけ「買われた」ということで、沢山の受注が入っていると思います。それらは一件一件が購入契約であり、そのオーダーに対して対応する義務があります。しっかりとその商品を購入者の元へ届ける責任が発生します。

受注処理を行うチームが自社内にある場合、人件費などのコストがそこに乗ることになります。それらはオーダーが沢山あっても、全然なくても、同じだけの経費になります。つまり、売れていても売れていなくても、それらの経費は発生するのです。「売れない」状態が長く続けば、いつかは破綻します。さまざまな事業を展開しているのであればまだしも、通販事業一本で企業として存在しているのであれば、「売れない」ということは生命線を絶たれているようなものです。未来は暗いのです。

取り扱う商材が安定的に売れていくものであればいいのですが、もしそうではない場合、時期的にも予測ができず、トレンドなどに大きく左右されてしまう場合、受注に波が生じることになります。そのようなときには自社内に部署として受注チームを持つことが負荷になる場合もあります。ですから「アウトソーシング」という選択肢があるのです。

アウトソーシングとは外部に業務を委託するということです。そのような形をとることで、上下する業務量に対して柔軟に対応することができます。委託先は「業務を受託することを専門」としている企業です。突然のボリューム増などにも対応できる体制を整えているものです。そのようなところと提携することで、業務負荷を考える必要なく柔軟に販促ができるようになります。ビジネスにスピードとフットワークを生み出すものが「アウトソーシング」です。